
小雪の降る寒い日でしたが、12月19日の午後、鈍川木地にお住まいで大正11年6月生まれ満91歳の門田勇さんを訪ねました。

私が2歳の時、父が亡くなり、14歳の時母が亡くなりました。兄は学校を出ると同時に奉公に出され、その家の手伝い、私は子守と近所の大人に連れて行ってもらって買物をするのが当然でした。別に辛いとも思いませんでした。兄も優しく兄弟助け合う仲でしたが時には喧嘩もやりました。
居ますよ。私の小屋に何匹も住んで居ます。

勇 作詩 [故郷の歌]
趣味は多すぎて困ります。俳句・川柳・水彩画・水墨画・木工細工・山野草・炭焼き何でもしてきました。平成7~8年頃、福岡から外山あきら先生が来られて、泊まって、川柳を詠
んでくれました。何度も来るようになって、私もいっしょに川柳の勉強をすることができました。だが、4~5年前に他界されてしまいました。今は、ご冥福を祈るのみです。その後、私も退部しました。




門田さんは、鈍川木地の「生き字引」のような方でした。ふるさとを愛し、人を思い、その心を未来へと繫ぐため、孤軍奮闘中でした。すばらしき竹ケ成を後世に残したい。みんなの故郷を伝えたい。夢を心をつないでほしいと願っていらっしゃいます。
最近、お孫さんが買ってくれたパン焼き器で食パンを焼くそうです。飲み物はストレートのコーヒー、背筋はピンとしていて、まるで少年のようにはにかんで夢を語ってくださる門田勇さん「ようこそ むささびの里へ」とのお話でした。
歴史に埋もれたお話やご自身の暮らしぶりを、遠慮がちに、そして穏やかに語ってくださいました。どうぞ、お元気で夢を追ってご活躍ください。
また、奈良原神社の宮司さんご夫妻と門田文夫さんにもご協力いただきました。皆様ありがとうございました。