山本真知子さんを訪ねて
6月21日、梅雨の季節に三反地にお住まいの山本真知子さんを取材させていただきました。
玉川で染めものといえば、山本さんです。特に藍染めで有名です。
山本さんは、いろいろな資料を用意してくださり、私たちを迎えてくださいました。
草木染めもたくさんなさっています。
「染めはね、こちらが こう染めてやろうなんて思うと、思ったようには染まらないのよ。
草木がもつ、自然の色をなるべくそのまま引き出すようにと思っていると、人にはとうてい出せないような素晴らしい色が出るの。」
そんなお話を聞かせてくださいました。
また、また結婚して出産を控えた時に、お姑さんから「赤い色と黄色のうぶ着を用意しなさい」と言われて意味がわからなかったのだそうです。
染めを30年していて、その意味がわかったと。
赤い色に染めるには紅花を、黄色に染めるには山桃で・・・。藍染めもだけれど、いずれも皮膚やからだを守ってくれる自然の作用がある染めの色だったと。
姑さんは、それをずっと言い伝えで聞いてきてたわけ。
染めというと、今は趣味や遊びみたいに思われるけど、人の暮らしに結びついていたのよね。それを多くの人にわかってほしいわ。
だから、玉川の地で藍もたくさん育てた。
「市内や朝倉で教室をしたり、展示会をしたりしているけれど、本当を言うと、地元玉川でそういうことができれば・・・と思う。自分の思いや技術を誰かが引き継いでくれないかなと思ってきました・・・」
山本さんの想像力は、玉川ダムの桜や、山の緑、地元の自然を心から美しいと感じるときに、広がっていくのだそうだ。
「藍が、七色に染まった時には、わくわくしたわよ・・・」
山本さんは、「自分の夢を咲かせたいわ!」と目を輝かせながら話してくださった。
作品もたくさん見せていただいた。
今日もまた、おひとり。町の力を引き出してくれる人に出会った。
この様子は、編集されて「この人に聞く」のコーナーに掲載予定です。お楽しみに!
2012年6月25日| Category:活動報告