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5月2013

森林と私たちの暮らし

5月30日(木)鈍川渓谷沿いの森林館付近で、近見小学校5.6年生による野外学習が行われました。

5年生64名は、2台のバスで到着です。
今日の指導をしてくださる「奈良原さんの自然を育む会」のみなさん、玉川支所の支所長との対面式のあと、腰をおろしていろいろな話を聞きました。
日本の国土に占める森林の面積は68.2%もあり、これはフィンランド、スェーデンに次いで世界第3位と聞き「ヘェ~」と言う声があちこちから聞こえました。
そして、今治市は53.5%、玉川町はなんと86.9%が森林です。
しかしそんな森林があるから今治市民の飲み水は確保されているのです。
森林館のまわりの山は色々な木があり、松や杉などの針葉樹、ドングリのなるアラカシやモチノキなどは一年中葉っぱが青い常緑広葉樹、ケヤキ、もみじなどは色づいて葉っぱが落ちる落葉広葉樹に分類されます。

この様な森林は緑の巨大なダムと言われ、大雨の時は水を一度に流さず蓄えておき、雨の少ない時に川へ流す働きがあり、安定して流れる水が飲料水、工業用水、田畑で使われるのです。

つまり森と水は切り離すことができなく、どちらが無くても人は生きていくことができません。

先生たちの説明の後は、5分程歩いて「水源の森」へ移動です。
石碑のあたりは一面杉林です。
その杉は、枝打ちをしてまっすぐに伸びて、とてもきれいで気持ちよさそうです。
杉にはところどころ赤いリボンが結んであり、次に伐る木の目印です。
この森は、複層林(フクソウリン)といって、大きな木の間に定期的に苗木を植え、大きな木を伐った後も次々と木が育っている森です。

この植林の仕方は、国連の中のFAO、世界食糧機関がアジアのモデル森に認定したところで、世界に誇れる森なのです。

ここでは、木に耳を当てて樹木の音を聞きました。

ザァザァとか、ゴーゴーと言う音が聞こえて、木が生きていることを実感しました。

6年生55名は森林管理事務所の方たちの指導で、山に入り実際に枝打ちの体験をしました。

木に登るための機具を付けてもらい、腰にロープを巻いて本格的です。

ノコで、ギコギコいらない枝を伐り落とします。

木に登るだけでも大変で、両手を離しての作業はこわごわでしたが、みんな貴重な体験ができたことを忘れないでしょう。

この、枝打ちをした木で、キーホルダーを作るのが今日のお楽しみです。

何処までも続く森の中での勉強は、きっと一生の思い出になることと思います。

森を育てることの大切さを折に触れ思い出し、、美しい山や川の玉川に又遊びにきてくれることを山の木々たちは待ってますよ。

子どもの頃に、学校を出て、町に出る。自然の中で遊ぶ。ふるさとにふれあうことは、とてもいいなと思います。

(卯の花)

「子どもの心にふるさとを。」それは、「玉川サイコー」の思いでもあります。

(うつぼ草)

(子どもたちの顔には、ぼかし処理をしています。)

炭窯づくり

玉川町鍋地地区で、炭窯づくりが行われました。
5月31日は、ちょうど仕上げの段階でした。
ここは、何年か前に当時の総代さんが呼びかけて、地域住民が竹林の多い村で炭窯をすえ、そこで竹炭づくりをしていました。

その後、池の工事があり、設置されていた窯が一時撤去されていました。
そこで、今回再び設置されることになったのだそうです。
今の時代、こんなふうに炭窯づくりを見ることはあまりないと思います。

炭窯の骨格にさらに土を盛って、人力で練った土をたたいて重ねていきます。

炭窯づくりの名人しかわからないコツがあるそうです。


代表の近藤さんは、「村の人が寄り添って、竹林を切って、窯で炭を焼いて、家庭や親戚にもおすそ分けしていろいろ使っていただければ、山のためにもなる」と話してくださいました。

こちらは、後方です。

竹炭の活用方法はいろいろとあります。

三世代交流にも、炭窯を利用し、この広場を伝承の広場にしたいとのことでした。

龍岡木地へ取材に

「この人に聞く」が更新されています。
今回は、玉川に住む若い3人の青年たちにインタビューした様子です。
ご覧ください。

「第11回 阿部大輔氏・浮穴智彦氏・越智昭夫氏」です。

さて、メンバーは、次回の取材に。
5月31日(金)に、龍岡木地の観音堂をずっと守り続けてきた田鍋貢さんミツエさんのご夫婦を訪問させていただきました。

昔は賑やかだったという龍岡木地の様子や、観音堂の話などお聞きしました。
次回の「この人に聞く」もお楽しみに。

玉川ボランティアネットワーク協議会

5月29日(水)、玉川福祉センターにて、玉川ボランティアネットワーク協議会の総会が開催されました。

このグループは、平成17年に発足し、合併を機に、町内でボランティアをしている団体が連絡を取り合い、親睦を密にして、自分たちで支えあいの町を作ろうと結成された団体です。
発足当初は、7団体、現在は6団体が加入しています。
共通のテーマは、災害ボランティアについて共に学びの場を持っています。
会長の挨拶でスタート。
島崎玉川支部長さんも、ご来賓として熱い思いを語ってくださいました。
今年は、玉川支部に新しく島崎義弘支部長が赴任され、新年度がスタートしています。
玉川支部の運営委員長も、村上忠美氏から、越智清隆氏に交代され、新体制のもと、地域福祉を考えていこうと意気込んでいます。

総会の後は、それぞれの団体が、普段の活動報告をしました。
「麦の穂」は、パンづくりを中心とした普段の活動を報告。
「ボランティアグループたまがわ」は、主に九和小学校への学校支援の様子を紹介。
「万葉の森を育てる会」は、玉川総合公園にある「万葉の森」の整備の様子を紹介し、今年度の支援を呼びかけました。
「おはなしクラブ玉手箱」は、鴨部小学校への毎週の読み聞かせや瑞鶴荘への読み聞かせ訪問、「夏のお話玉手箱」のイベントの様子などなど。
「市民の水を守る会」は、「3月17日を317号の日として、国道の整備を。5月30日をゴミゼロの日として、町内の清掃を。」と呼びかけました。
「CAMS玉川」は、専門職を生かした健康福祉教室を出前でボランティアされている様子などを紹介しました。

その後、聖カタリナ大学の高木寛之先生のご講演をお聞きし、充実した時間を過ごしました。
これからは、聖カタリナ大学の学生さんたちも、どんどん玉川へ来てもらい、つながっていく予定。
玉川で、ちょっと気軽にボランティアをしてみたい(こんなのを「ちょボラ」というんですけど)、そんな方は、福祉センターの社協玉川支部をのぞいてみてください。
玉川には、まだまだいろいろなボランティア活動があるといいと考えます。
余暇を利用して、生きがいづくりに、気負わずできる時にできることを・・・。
あなたも始めてみませんか?

万葉の森の整備

5月26日(月曜) 品部政夫さんの指導のもとNPO法人「玉川サイコー」のメンバーで 万葉の森の中の「万葉の池」の整備をしました。


公園全体のお掃除は普段からしてくださっているグループがあるので、私たちはいつの間にか自然消滅してしまった植物を植え直したり、整備を主にしていきます。
まず、はじめに、今日は池です。

池の中に倒れている立札を拾ってきれいに拭き、投げ込まれている石などを取り出します。
また一面を覆っている藻もきれいに取り出しました。

枯れたままになっている植物を取り除き、品部さんが用意したセリ、イグサ、ハス、アサザ、稲等を植え付けました。

これは、イグサ。

こちらは、イネ。蛙もなんだか普段とは違う様子に、ゲロゲロ泣き始めました。

池の看板も1度きれいに抜いて、ひとつひとつ拭いてその植物のところへ立て直しました。

かなりの重労働でしたが、このとおりきれいになりました。

水を補充して約2時間の作業は終わりました。

きれいになった「万葉の池」には、黄菖蒲もあります。

そして、池にはアサザが咲いています。

石ツツジもありますよ。

「あうち」の花。これは「センダン」の花です。
山上憶良が詠んだ歌があります。

「妹がみし あふちの花は散りぬべし わが泣く涙いまだひなくに」。

奥様を亡くした大伴旅人(おおともの たびと)の気持ちになって、山上憶良が詠んだそうです。
こうした歌を味わいながら植物をながめると、花の美しさもまた別の味わいを感じます。
万葉の森には、自然の中の植物と、そして言葉によって人を癒し元気づけてくれる不思議なパワーがあるようです。

ウマラ もあります。

この立て札もメンバーの手書きなんですよ。なんとも味がありますね。

万葉の森は、初夏の花々が咲き始め、これからはアジサイが見ごろとなりますのでお出かけください。

花と共に、私たち玉川の町全体が、外からいらっしゃる皆さんを お接待の気持ちで向かえることの町にしたいと思っています。

今後も、少しづつ整備を重ねて、120種の花木が揃うようにしたいと思います。
これからは、作業をするときにはこの「玉川ブログ」でも呼びかけますので、お時間のある時に、お気軽にお手伝いしていただけると幸いです。
できる時に、できるほど。そんな気軽なお気持ちで!