美術トーク「絵画は難しくない!」
9月22日(土)、今治市立玉川近代美術館の蔵品展Ⅱにちなんで、特別企画 MAYA MAXXさんの美術トーク「絵画は難しくない!」が開催されました。
予定数を遥かに上回る参加者で2回に分けての講演で大盛況でした。
MAYAさんは今治市出身の画家です。
MAYAさんのお話によると、27歳の時に京都の「やよい画廊」で出会った有本俊夫の絵に感化され、独学で、 自分だけに見えたこと、聞こえたことをひたすら描き続けてこられたそうです。
今回は、そんなMAYAさんだからこそのお話をお聞きすることができました。
MAYA さんのお話で印象的だったことをご紹介します。
難しくない絵画鑑賞のポイントもとてもわかりやすく、 各フロアーに入って一番先に目に留まった絵からのオーラと言うかエネルギーを感じてくる。そしてその絵に 近づいて見ると、それは確かにいい絵のはずです。
絵画鑑賞は絵を見ながら自分自身を見るのと同じで、今見たその絵をこれから先1年後、5年後、10年後見ると、初めて見た時と、感じ方は違うはずです。
美術館もフロアーも絵が置かれている環境はなんら変わっていないのに、感じ方が違うのは、あなたが変わったからなんです。
この自分自身が変わっていることに気づかせてくれるのが 絵画鑑賞なんですよ!!
なんて分りやすいんでしょう。
そして好き嫌いはあっても美術年鑑に載ってるような画家はやっぱり超一流な画家で、 絵画にも流行があり進化していくが、そういう絵は現に何年たっても残っている。
又、天才と言われる人たちの絵は、必ずと言っていいくらい画面の下部に余白がある。
天才の精神は不安定で、少しでも神に近づきたい思いがあるので、上部が詰まっているとおっしゃる。
現にサルバトール・ダリの「トランプ賭博気質」も松山出身の小茂田守介の「カレイ」も絵が上部に寄っている。
これまたわかりやすい。 美術館を出るときには、この中で1枚あげると言われたらどれにしようか?なんて想像するのも楽しいでしょう。思うのは自由ですからね!のジョークに会場は和やかな雰囲気に。
このような解説を時々今治弁を交えながら、とても親しみの湧く口調で話してくださいました。
最後にこの世で一番好きなのは、絵!!
絵を描くことで生活ができている今はとてもHAPPYと笑顔で締めくくられました。
終わってみれば、あっと言う間の1時間でした。 天才の絵を確かめたい方は玉川近代美術館へ是非お出かけ下さい。
(当日は特別にフラッシュをたかない状態での写真撮影が許されておりました。通常は館内は写真撮影禁止です。)
2012年9月2日| Category:玉川のニュース