「玉川のつどい」開催される
12月8日(土)に、玉川町女性連絡協議会・今治市玉川公民館主催の「玉川のつどい」がアグリプラザで開催されました。
先ず、市長さんのご挨拶がありました。
このつどいは、男性も女性も参加しているのですが、女性連絡協議会主催ということもあってか、女性の参加者が多く、市長さんは元気な玉川の女性たちにエールを送ってくださいました。
また市長さんご自身のお話も・・・。
若い頃は「俺についてこい!」で家族を引っ張ってきたのに、気が付いたら立場が逆転して、 お母ちゃんが主導権をとっている(笑)
が、やっぱり女性の笑顔が元気の素ですよ。
毎日1回は「愛してるよ」を言って感謝します(笑)と。
ユーモアたっぷりのご挨拶に会場は笑いにつつまれ、一挙になごやかな雰囲気になりました。
続いて、玉川町出身の市議会議員の越智豊さんからも、ご挨拶をいただきました。
12の町村が合併して新しい今治市が誕生して8年。
玉川町でいえば、ピーク時7,500人いた町民が5,500人に減っています。
しかし人口は減っても、町を元気にする工夫はいろいろあります。
「玉川のつどい」のように人とふれあう機会も大切にして、玉川を元気にしていきましょうということでした。
この 「玉川ねっと」もみてくださっているとの由。参加者の方々へ紹介してくださいました。
そして、いよいよ講演です。
「絆-家庭と地域-」と題してご講演くださる講師は、小松町の「のらねこ学かん」の塩見志満子先生でした。
先生は、昭和11年西宇和郡瀬戸町に生まれ、県立高校教員、県立養護学校教員を歴任され、 養護学校時代、障がい児教育に感心を持ち、退職後自宅横に知的障がい者がいつでもつどえる場として 「のらねこ学かん」を自費で建てられ、現在一人で運営し、ボランティアの人たちが支援をなさっています。
各地でご講演されて、人間に対する愛や、障がい児教育・育児問題などを取り上げ、多くの人々に感動を与えられていることに対して、 NHKトーク賞も受賞されています。
玉川とも今までもご縁があるのですが、今回久しぶりに玉川へ来てくださったのでした。
「下を向いて1円拾うより、上を向いて夢を見るほうが楽しいよ!」と、いきなりのご挨拶。
しかも年齢を感じさせない大きな声でマイクなしです。
それからの1時間30分は笑いと涙でアッという間でした。
特に印象深かったのは、元気に登校した小学校3年生のご次男を、プールの事故でなくされた時のことでした。
「誰がうちの子をプールに突き落としたんで!先生は何しよったんで!」
泣き叫ぶ塩見先生をご主人が「だれが・・はやめよう。私達も悲しいけど、その子はもっと辛い。
一生人の命を奪ってしまったことの罪の意識にさいなまれ、ご家族も苦しむ。
それより、息子は心臓マヒでなくなったことにすれば、マスコミから非難されることもなく、 罪は問われない。お前さえよければ・・・」と諭したというのです。
信じられない。そんなこと出来ない。
と、思いました。しかし、先生はおっしゃいました。
「人生最大のテーマは、どこまで人を許せるか。許して許して、それでも許して・・・」
それから30年。命日にお墓に花が飾られない日は一度もないし、「こうたろうくんのアルバム」 とタイトルがついた創作絵本をプレゼントしてくれたといいます。
場内あちこちから、すすり泣きの声が聞こえます。
99:1の割合で相手が悪くても、許しましょう。
皆がそんな気持ちになれば、子供をしかることも、夫婦ゲンカもいじめもない楽しい社会になる。
すべての始まりは家族からで、それが地域に広がっていき、家族が楽しかったら道で会う誰にでも 大きな声で挨拶ができるようになり、玉川は世界一の町になることができ、人口が減ることなんか少しも怖くない。
「玉川はお湯もいいけど人がいい。じゃけん玉川に行こぉ!」
30でも50でも100でも死ぬときに「玉川におってよかった」と思える町にしましょうと締めくくられました。
久々に心で聴いて、心に響くおはなしでした。
アトラクションは、「おはなしクラブ玉手箱」の皆さんによる玉川の民話紙芝居の上映でした。
「へんど墓」と「お釈迦さんと花まつり」の2作でした。
みなさん、地元に伝わるお話にとても興味深く聞き入っていました。
みんなで玉川の風景の映像を見ながら「ふるさと」を合唱しました。
最後に越智正人公民館長のご挨拶がありましたが、ほんとうにふるさと玉川で、人とのつながりを感じるいいつどいとなりました。
閉会後には、 用意されたパンジーをお土産に頂いて帰路に着きました。
主催された関係者の皆様方、ほんとうにお世話になりました。
2012年12月8日| Category:玉川のニュース