六月の万葉の森も木々の花が咲く季節です。
アサザ6/8・教イヌマキ6/1・△ウワミズザクラ6/3・△サイカチ6/7・△サカキ6/16・教センリョウ・6/28・△テイカカズラ6/12・△ナツツバキ6/20・△ナツメ6/23・ネムノキ6/25・△ホオノキ5/31・ノイバラ6/1・ヤマツツジ6/20・ヤマボウシ6/27・教カギカズラ6/20・教ジャケツイバラ5/20
※△苗が小さくて開花しないもの
教教材植物で万葉植物以外のもの
花期は6〜9月、花は一日花で、午前10時頃から花径3〜4センチの大きな黄色花を日中開きます。万葉人は花を髪飾りにしたようです。万葉集中一首(長歌)
花は葉と共に開き、新枝の頂に多数の白花をつけた総状花序(長さ八~十センチ)をだすので、楢原山でもすぐ目につきます。材・樹皮・根・果実ともに使途の多い樹木です。八月中頃には卵円形で、先のとがった長さ六~七ミリ、径八ミリ内外の実が熟して赤色から黒紫色になり、甘い果実(食べられる)ができるので、花と実の両方をみたいものです。万葉集中一首(長歌)。
花期は五~八月に緑色の四弁花が咲き、豆果は十月頃に広線形でねじれた長さ二十~三十センチ、濃紫色に熟し、十~二十五個の種子ができます。万葉集中一首ですが、カワラフジ(別名ジャケツイバラ)とする説もあります。
花期は四~六月頃、花は黄色、豆果は九月頃熟して長さ七~十センチの莢の中に十個内外の黒褐色、広楕円の種子ができます。光沢があって美しい。
前者は高さ二十メートルにもなる落葉高木、後者は高さニメートルくらいのつる性の落葉低木、両者ともまめ科で、するどいトゲがあります。繁殖は実生。
常緑の小高木、花は六~七月、やや小型で葉腋に単生または二~三個束生、やや長い花柄は湾曲して下向し、花は斜め下または下向きに咲く。花弁は白色でのちに黄色みをおびる。十月に黒紫色に熟す。繁殖は実生。万葉集中一首(長歌)。
常緑低木で、樹高は六十~九十センチ。夏、頂に短い複穂状花序をつけ、無柄の黄緑花の細花をつけ、花後、小球果は冬になって赤色(まれに黄色)に熟します。繁殖は二~三月に種子を取り播き、挿し木は春挿しと七月挿し。
夏、小枝の先から花柄が出て、散形状に紅色の花をつけ、日没前に開花します。暗くなると葉が垂れ下がり、相対する小葉が合わさって閉じて眠ったように見えるので、この名がついたと言われています。耐乾・耐湿性があり、耐潮性もあり、土壌を選ばないのでどこでもよく育ちます。繁殖は実生によりますが、三月頃挿し木(根挿し)でも殖やせます。万葉集中三首。
落葉低木、枝には鉤形の刺があります。花期は五~六月、花は小さく、径一.八~二.三センチで白色、果実は小さく球形で長さ約七ミリ、秋に赤くなります。万葉集中二首
落葉高木、花は洋盃形大型、枝の先に開葉後に開き、芳香あり、黄色をおびた白色で二日花、初日は雌蕊が雄蕊の花粉を受け入れる状態、二日目は雌蕊は閉じて雄蕊が花粉を出す状態になっています。一個の花だけでは受粉ができないので結実しません。筆者宅のホオノキはかなり大木で、毎日花はいくつも咲くので、実ができる条件は整っていると思うのですが、結実するのはごく僅かです。種子の発芽率は五十~八十パーセントで、さほどよい方ではありません。万葉集中二首。
町内に自生するツツジは四月上旬~下旬、葉の展開前または展開と同時に枝先の一個の花芽から一~二個の紅紫色の花を開くコバノミツバツツジと四~六月、枝先の一個の花芽から一~三個の朱色で、まれに紅紫色または白色の花を開く半落葉性のヤマツツジがあります。このツツジは春葉と夏葉の別があり、特に春葉には大きさや形に変化が多く、冬にはかなりの葉が落ち半落葉状態になります。万葉に詠まれているのはヤマツツジです。万葉集中九首。